ハワイで不動産を購入しようとする際、よく耳にするのが「安く買って将来値上がりを狙いたい」「掘り出し物を見つけたい」という声です。しかし、まず最初に押さえておきたい現実があります。

それは—ハワイには格安物件は存在しないということ。

世界中から憧れの的となっているハワイでは、土地そのものの希少価値が非常に高く、需要も絶えません。そのため、もし「これは安い!」と感じる物件があった場合、それは単に「需要が少ない場所にある」か、「立地・治安・利便性など何らかの理由で敬遠されている」可能性が高いのです。

格安=お得ではなく、「格安=人気がない(≒価値が低い)」ということ。この視点をまずはしっかり持つ必要があります。

ハワイのコンドミニアム

地元の人に支持されているエリアは価値が落ちにくい

ハワイには観光客やセカンドハウスとしての需要だけでなく、実際に住んでいるローカルの人々の存在があります。
彼らが選ぶエリアは、生活の利便性、交通のアクセス、学校や医療環境、治安など総合的な住みやすさが備わっており、“日常”の視点で支持されているという強みがあります。

特に人気なのが、アラモアナやカカアコといったエリア。
これらはショッピングモールやレストラン、公園などが近くに揃っていて、ローカルにも移住者にもバランスよく支持されています。
将来的に売却することを考えても、こういったエリアは需要が落ちにくく、資産価値も比較的安定しています。

長期運用を視野に入れるなら、さらに慎重に

物件を長期で保有しながら賃貸に出して運用しようと考える場合、立地選びはより一層重要になります。
借り手が現れるかどうかは「ここに住みたいと思う人がどれだけいるか」に大きく左右されるからです。

利便性の低い場所や、交通手段が不便、治安もいまいちなエリアでは、家賃設定を下げても入居が決まりにくいというリスクがあります。
つまり、ローカルの人にとっても魅力のある場所かどうかが、長期的な収益性に直結するというわけです。

短期のバケーションレンタルは「ホテルコンドミニアム」が安全

一方で、物件をバケーションレンタル(短期貸し)で運用したいという人も多いでしょう。ですが、ここで注意しなければならないのが、現在のホノルル市の短期レンタルに関する法律です。2022年以降、短期レンタルの規制は厳しくなり、原則として90日未満の滞在は認められないエリアが増えました。

その中で合法的に短期レンタルが可能なのは、「ホテルコンドミニアム(Hotel Condominium)」と認定されている建物のみです。ワイキキ周辺にはそうした物件が点在していますが、いずれも限られた数しかありません。

ホテルコンドミニアムとは

ホテルのようなサービスと設備を備えた分譲型のコンドミニアム(分譲マンション)**のことです。各ユニットは個人所有でありながら、オーナーが使用しない期間はホテル運営会社を通じて旅行者に貸し出すことができるため、自己利用と収益性を両立できる投資物件として人気があります。

ハワイでは、特にワイキキ周辺に多く存在しており、建物内にはフロントデスク、ハウスキーピング、プール、ジムなどの共有施設が充実。観光地にあるため稼働率が高く、合法的に短期レンタルが可能な点が大きな魅力です。

つまり、短期レンタル目的で購入する場合は、法的に問題のないホテルコンド一択。それ以外の物件を短期貸しに使おうとすると、違法運用になり、罰金などのリスクを負うことになります。


まとめ:ハワイ不動産は「地元の人の目線」で選べ

不動産は一度購入すれば、長く付き合う資産です。目先の価格だけで判断せず、「地元の人も住みたいと思うエリアかどうか」を基準に考えることが、長期的な資産価値を守るための鍵となります。

観光客だけでなく、日々の生活を営むローカルの支持を受けているエリアこそが、真に価値ある場所。ハワイでの理想の物件探しは、地元の人の視点を取り入れることから始まります。

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