「夢のハワイ不動産」。

青い海、心地よい風、非日常のような日常。ハワイに自分の拠点を持つことは、多くの人にとって一つのゴールかもしれません。しかし、その夢を“現実の安心”に変えるために、絶対に見落としてはならないのが「管理」の問題です

不動産は「買って終わり」ではありません。特に日本に暮らしながらハワイの物件を所有するとなると、思わぬトラブルや手間が発生することも珍しくありません。

日本にいる間に、ハワイのコンドで水漏れ

たとえば、「日本にいる間に、水漏れが起きたら?」と想像してみてください。

ハワイの気候は温暖ですが、湿気が強く、老朽化した配管や設備トラブルも起こりやすい環境です。

もしあなたの部屋で水漏れが起き、それが下階の住戸にまで影響してしまったら……。

その損害賠償額は、数千ドル、数万ドル単位になることもあります。

日本のように「すぐ駆けつけて応急処置」というわけにはいきません。物理的な距離があるからこそ、日常的な点検・緊急時の対応体制をどう確保するかが、非常に重要になるのです。

ちなみに、ハワイでは水漏れはよくあります。
理由は日本よりも水にカルシウムが多く含まれており、長期にバルブを閉めたままにしたり、水が流れないと、そのカルシウムが配管に影響し水漏れをおこすのです。

管理組合からの連絡対応

さらに、ハワイのコンドミニアムにはそれぞれ「管理組合」や「管理規約」が存在します。これらのルールは、日本と比べても頻繁に見直され、変更されることがあります。たとえば、「短期貸し出しができた物件が禁止に変わる」「ペット可だったのが不可になる」「大規模修繕で何ヶ月もラナイが使えない」といったことは日常茶飯事です。

このような変更通知は、管理組合からの英文の郵送物で届くことが一般的ですが、それを受け取っても日本にいると読み飛ばしてしまったり、翻訳が遅れて対応が間に合わなかったりと、トラブルの火種になりかねません。また、修繕や点検の際に「立ち会いが必要です」と通知があっても、オーナーがハワイに不在の場合は対応ができません。結果的に、スケジュールを逃してしまい、後から余計な費用を請求されるケースもあります。

また、こんなケースも実際にあります。

何しにハワイに来たんだろう...

せっかく数ヶ月前から楽しみにしていたハワイ滞在。いざ物件に入ったら、「エアコンが壊れていた」「カビ臭がする」「水回りのトラブルで使えない」──そんな状況では、リゾートどころではありません。修理の手配をしようにも、現地の業者は予約待ち。

ようやく修理が可能になる頃には、日本に帰国するタイミング……なんて話も珍しくありません。

「せっかくハワイに来たのに、物件のトラブルで滞在が台無しになった」という事態を防ぐためには、日本にいながらでも日常的にチェックをしてくれる“信頼できる管理会社”の存在が不可欠です。

理想的な管理体制とは、たとえばこんな内容です

  • 月に1回、定期的に室内の状況をチェックし、写真付きで報告
  • 郵便物の確認、必要に応じて転送や対応
  • エアコンや水回りなど、設備の簡易点検
  • 管理組合からの通知の確認と、日本語での報告
  • 水漏れ、台風被害など緊急時の即時対応
  • 修理・清掃・害虫駆除など、業者手配と現場立ち合い

つまり、「自分がその場にいなくても、物件が常に“使える状態”でキープされているかどうか」が、別荘としての価値を大きく左右するのです。

また、購入の段階で「このエージェントは購入後の管理にも対応しているか?」「信頼できる管理会社と連携しているか?」を確認しておくことも非常に重要です。売買だけに強いエージェントと、購入後の実務までサポートできる体制を持つエージェントとでは、その後の安心感に大きな違いが出ます。ハワイで不動産を買うなら、「誰と組むか」は、物件選びと同じくらい大切な判断です。

物件購入時には、「どの物件を買うか?」ばかりに目が行きがちですが、実は「買った後、どう維持するか?」が成功と失敗を分けるもっとも重要な要素と言えるかもしれません。

ハワイで不動産を所有するということは、「もう一つの家を持つ」ということ。

日本の自宅と同じように、目が届かない場所にあるからこそ、安心して任せられる管理体制を事前に整えておくこと。それが、ハワイ不動産を“資産”として生かし、かけがえのない“居場所”として維持していく鍵になります。

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