「南国の楽園・ハワイに別荘を持つ」──夢のような話ですが、実はその夢に“静かに忍び寄る脅威”があるのをご存じですか?
それは…シロアリです。
しかも、日本とは違い、ハワイには“家具を食べるシロアリ”がいるという事実。
これは、多くの日本人オーナーが見落としがちなリスクです。
日本のシロアリとどう違う?
日本でよく見られるのは「ヤマトシロアリ」や「イエシロアリ」ですが、ハワイにはそれに加えて、
ドライウッドターミット(Drywood Termite)
という種類が生息しています。
このシロアリの大きな特徴は…
- 木造の柱や床だけでなく、家具や内装材も食べる
- 湿気を必要としないため、乾燥した木材にも生息可能
- 家の中に飛来して、どこにでも巣を作る
つまり、日本では想像しにくい場所から、シロアリ被害が始まるのです。

被害が進むとどうなる?
家具や室内のドア・フローリングなどが内部からボロボロになってしまい、外見上は分かりづらいまま進行することもあります。
よくある例:
- ラナイに置いていた木製チェアが数か月で崩壊寸前に…
- クローゼットの中の木製棚に群がる白い粉のような糞
- ドレッサーの脚が中から空洞になっていた
特に日本から年に数回しか訪れない別荘の場合、被害に気づいたときにはすでに手遅れ…ということも。
シロアリ対策は「予防」がすべて
このような被害を防ぐためには、購入後のメンテナンス・点検体制が重要です。具体的には以下のような対策があります:
① 年1回以上のシロアリ点検
- 専門業者による定期的なインスペクションを行い、早期発見につなげる
- ハワイでは多くの管理会社がこの対応をオプションで提供しています
② 「予防薬剤散布」も有効
- 乾燥型シロアリには煙ではなく、木部注入式の薬剤処理が有効
- 新しく家具を入れる場合は、あらかじめ処理されたものを選ぶと安心
③ 物件購入時の「ターマイトインスペクション」を忘れずに
- ハワイでは不動産購入前にシロアリ検査がほぼ義務化
- 万が一、発見された場合は、売主側が駆除・修繕費を負担するのが一般的

管理会社との連携が成功のカギ
たとえば私の現地パートナーでは、以下のようなサービスを提供しています:
- 月1回の室内点検で、シロアリ兆候や被害もチェック
- 定期的な害虫駆除の手配
- 被害発見時の駆除・修繕業者の緊急手配と立ち合い
つまり、プロの目と対応力があれば、日本にいながらでもこのリスクをしっかり管理できるのです。
まとめ:夢の別荘を守るのは“見えない敵”への備え
ハワイの心地よい気候、美しい海、優しい空気──そのすべてを楽しむためには、安心して使える状態を保つことが前提です。
家具をも食べるシロアリという“静かな侵略者”から、あなたの大切な空間を守るために、管理体制は最初からしっかり考えておきましょう。